日本超音波医学会第54回中国地方会学術集会
第17回中国地方会講習会

大会長挨拶

 日本超音波医学会第54回中国地方会学術集会をお世話させて頂く、広島市立広島市民病院の荒木でございます。
 医師になったばかりの時に触れた超音波機器は、リニアプローベで、指導医がいるわけでもなく、胆のうがやっと描出できるという程度でした。二番目の研修病院である、国立病院四国がんセンターで消化器、特に肝臓の診療に携わるようになり、超音波での肝臓がん診断にとても興味を持つようになったのが、超音波医学会に入会したきっかけでした。その当時、肝細胞がんで3cmというのは小さいほうでした。コンベックスプローベが開発され、容易に肝臓全体を観察できるようになったのを昨日のことのように覚えています。
 その後、超音波を使っての穿刺を多く行うようになり、病理診断の進歩と相まって早期肝細胞がんの概念が確立し、今までは診断できなかった肝細胞がんが診断できるようになりました。それと同じころから、エタノール注入、マイクロ波治療、そして、ラジオ波治療と、超音波下に肝臓を穿刺して、肝細胞がんを焼灼する治療が行えるようになり、肝細胞がんの診断、治療の進歩と一緒に進めた経験は、とてもかけがえのない経験でした。
 現在、超音波機器の進歩により、造影超音波検査やエラストグラフィーなど様々の機能が可能になる一方、CTやMRIとの診断能力の差異がどうなのか、術者依存性の高さなど、超音波診断にいろいろな課題があると感じています。
 この学会が超音波検査の進歩に少しでも貢献できる機会にしたいと思っています。たくさんの参加をお待ちしています。

日本超音波医学会第54回中国地方会学術集会
第17回中国地方会講習会
大会長:荒木 康之(広島市立広島市民病院 病院長)