ご挨拶

MRSAフォーラム2018 当番世話人
舘田 一博
東邦大学医学部微生物・感染症学講座
 MRSAフォーラム2018の開催に当たりご挨拶申し上げます。

 今回は“進化するMRSA, 追いかける感染症診療”をテーマに企画させていただきました。今日、市中感染型MRSAの出現は大きな社会問題となっており、また最近では家畜や動物に関連したLA-MRSAが注目されてきたこともご承知の通りです。MRSAは確実に進化を続けており、これに対して我々はどのように対峙していくべきか、大きな分岐点にさしかかっているように感じています。

 このような背景の中で、今回は3つのシンポジウムと2つの教育講演を企画させていただきました。シンポジウム1では、「抗MRSA薬の使い分けを再考する」というテーマで、“取りあえずVCM”から抜け出す方策に関して、課題および解決策に関して議論できればと考えています。シンポジウム2はMRSA感染症の迅速診断法の進歩についてご発表いただきます。MRSA敗血症は今日においても予後の悪い感染症の代表であり、いかに早く・正確に診断するかは極めて重要です。遺伝子関連診断法から抗原検出系まで、新しい診断法の展開に関する情報を共有できればと思います。シンポジウム3は「ASPの視点から考えるMRSA感染症」です。代表世話人の二木先生が中心となり発表された「抗菌薬適正使用支援プログラム実践のためのガイダンス」をMRSA感染症にどのように応用していくべきであるのか、現場の先生方の実践・工夫・課題などについて意見交換できればと思います。教育講演としては、「MRSAの耐性・病原性と宿主応答」と「文献から読み解く新しい進化の方向性」の2題を考えております。いずれも難しいテーマですが、分かりやすく、かつ示唆に富むご講演をいただける先生を演者として考えておりますので楽しみにしていただければと思います。

 一般演題はこれまで通りポスター発表として公募させていただきます。基礎から臨床まで、MRSAあるいは関連病原体に関する御発表をお待ちしております。本フォーラムの特徴でもありますが、優秀賞を懇親会で表彰させていただきます。開催日は2018年の7月7日になります。七夕の日に開催されるMRSAフォーラム2018に多くの方がお集まりいただき、活発な議論と有意義な情報交換・交流が行われることを期待しています。