この度、第6回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会を、平成28年3月26日(土)、27日(日)の2日間、岡山コンベンションセンターにて開催することになりました。
 わが国では、生活習慣病の増加に伴い糖尿病や高血圧、動脈硬化に伴う慢性腎臓病(CKD)の方が増加し、一方で世界に類を見ないスピードで高齢化が進んでいます。このような社会背景の中で、腎不全から透析療法を受ける患者数も増加し、透析患者の高齢化とその対策が重要な課題となっています。

 腎臓リハビリテーションは、CKD患者や透析患者に対して、運動療法、栄養管理、薬物療法、精神的サポート、看護などを包括的かつ長期に渡って行うリハビリテーションの新しい概念です。腎臓リハビリテーションを行うことにより、患者の運動耐容能の改善だけでなく、ADL改善、低栄養の改善、サルコペニアへの対策、生活の質(QOL)向上、さらには生命予後の向上がもたらされると期待されます。最近の研究では、定期的な運動習慣のある透析患者は、そうでない患者に比較して明らかに生命予後が良いこと、週当たりの運動回数が多いほど生命予後が良いことも報告されています。しかしながら、運動療法の適応や運動の方法、その評価法や到達目標、高齢透析患者への対応等、については一定の基準がなく、学術的なエビデンスがまだまだ不足している状況です。先行する心大血管疾患リハビリテーション料のような特定の診療報酬の設定がないことも課題として残っています。

 第6回学術集会では、腎臓リハビリテーションの概念をさらに普及させるとともに、学術的議論を深めていき、さらに多職種のチームによる医療介入が腎臓のみならず全身の内部機能再生やQOLの向上に繋がるとの考えをもとにして、そのテーマを「腎臓リハビリテーションの深化をめざして〜チームによる内部機能再生とQOL改善〜」と致しました。

 本学術集会では、会長講演、理事長講演、特別講演、教育講演、シンポジウム、日本心臓リハビリテーション学会、日本リハビリテーション医学会、日本腎不全看護学会とのジョイントシンポジウム等を予定しており、多職種から最新の知見の発表と、深い議論を重ねて頂く場をご提供したいと考えております。研究発表においては第5回に引き続きYoung Investigator Award (YIA)セッションを設け、優秀演題の選考を行う予定です。関連学会・団体の単位取得につきましては、できる限り多方面から認定をして頂けるよう申請を行います。腎臓リハビリテーションに関わる多職種の方々にご満足頂ける内容をご用意すべく、運営委員一同、鋭意準備を進めて参ります。 

 本学術集会を契機に、腎臓リハビリテーションの概念の更なる普及、深化とともに、学術的エビデンスが構築され、わが国のCKD・透析患者のQOLならびに生命予後向上に繋がることを期待しています。多くの関係者のご参加をお願い致しますと同時に、関係各位のご支援ご協力を頂き、本学術集会が実りあるものとなることを願っております。春香る岡山で皆様とお会いするのをお待ちしております。
第6回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会
会長 槇野 博史
岡山大学病院 病院長

副会長 重井 文博
医療法人創和会 理事長・しげい病院 院長