Japanese Society for Paranteral and Enteral Nutrition
第11回日本静脈経腸栄養学会中国支部学術集会

会長挨拶

呉市に集い栄養について語り合いましょう

第11回日本静脈経腸栄養学会中国支部学術集会
会 長:山下 芳典
(呉医療センター・中国がんセンター 臨床研究部 / 呼吸器外科 部長)
 第11回日本静脈経腸栄養学会中国支部学術集会を2018年8月18日(土)に呉市で開催させていただくこととなりました。呉市は三方が山に囲まれ東洋一の軍港として栄えましたが、現在は15万人以上の人口を有する都市の中で高齢化率は本邦No.1です。年々高齢化が進み、それを支える若い人口が減るため、本年施行された診療報酬改定をはじめとする構造改革は急務です。一方で安全安心をチーム医療により担保できる栄養サポートチーム(NST)は、本邦におけるチーム医療の先駆けでした。皆さまのご施設のNSTにとっても高齢者のサルコペニアへの対応は大きな課題となっていることでしょう。
 高齢者の自立は重要なポイントで、最近注目されているのはリハビリテーション栄養(リハ栄養)です。リハ栄養とはたんぱく質の摂取を心掛けて運動することで、「食べて動く」を日常生活の中に習慣づけることが大切です。そこで、本集会のテーマを「筋肉を作る・使う・貯める!」とさせていただきました。この考え方は高齢者に限らず、スポーツ選手にとっても共通です。奇しくも本年はサッカーワールドカップイヤーで、平昌オリンピックに続き、本会の開催日に一致してアジア競技大会が始まります。特別講演には、立命館大学スポーツ健康科学部教授の海老久美子先生をお招きして、スポーツにおける貯筋を学んでいただきたいと考えています。一方、ランチョンセミナーには横浜市立大学附属市民総合医療センターのリハビリテーション科講師の若林秀隆先生をお招きして、サルコぺニアとリハビリテーション栄養に関する最新の知見をお話しいただく予定となっています。高齢者に関しては、日常的な慢性飢餓に対する栄養管理だけでなく、がん治療の際や、誤嚥性肺炎を代表とする感染症など併発症を有する際の急性栄養障害に対する栄養管理も議論する必要があります。テーマにこだわらず、日常経験された貴重な症例報告や課題も含めて、臨床栄養に関わる広く多くの演題のご応募をお待ちしております。また、会場が限られるため、口演は1会場とポスター発表とさせていただきました。会場、交通、宿泊施設など配慮に足らない点がございましたらご容赦ください。
 呉市は広島県の最も南にあり、気候穏和で風光明媚な中核都市です。国の重要文化財、日本遺産の認定、さらにユネスコ記憶遺産登録も受けています。戦艦大和が建造された町、また最近では映画「この世界の片隅に」の舞台として知られるようになりました。この機会に、是非とも瀬戸の内海が風物詩となるのどかな夏の呉市を訪れ、応募いただいた知見や報告について討論し、臨床栄養学の知識と懇親を深めていただきたいと考えています。簡単ではございますが、学術集会開催のご挨拶とさせていただきます。