会長挨拶

第10回日本静脈経腸栄養学会中国支部学術集会
会長 山代 豊
鳥取赤十字病院 外科部長
 第10回日本静脈経腸栄養学会中国支部学術集会を、来る2017年8月19日(土)に鳥取県鳥取市で開催させて頂くことになりました。
 第1回の岡山から始まり中国5県を順番に回りながら、今回で丁度2周回ることになりましたが、これまで12月に開催されていた本学術集会を、今回から夏開催とすることとなりました。
 さて、少子高齢化は日本の抱える大きな社会的問題であり、年々高齢化率は上昇の一途をたどっています。27%近い現在の高齢化率は10年後には33%まで上昇すると予測されていますが、開催地であります鳥取県は、日本で一番人口が少なく高齢化の先進県でもあります。高齢化率は既に30%を超えており、日常診療でも高齢者医療に携わる事が多いのが現状です。高齢者の栄養管理に於いては、サルコペニアやフレイルティなどが近年注目されていますが、より良い管理を心がけても難渋するケースには多々遭遇します。
 今回の学術集会では日本静脈経腸栄養学会の理事でもあり、重症患者の栄養療法の第一人者であります兵庫医科大学 救急・災害医学講座 主任教授の小谷穣治先生を特別講演にお招きし「重症患者の栄養療法と高齢者の栄養のお話」と題しご講演をいただくこととなりました。「日本版重症患者の栄養療法ガイドライン」の作成に関わっておられる先生にエビデンスに基づく重症患者の栄養療法の実際をお示しいただくと共に、運動療法と栄養の効果につきましてもお話をいただくこととなっています。
 また、ランチョンセミナーの講師として、医療法人社団悦伝会目白第二病院 副院長 外科部長の水野英彰先生に「超高齢化社会における健康寿命伸延・回復に貢献する栄養管理とは ~経口摂取維持・回復に向けた新たな視点~」と題し、特に高齢者を対象とした経腸栄養管理の功罪などにつきご講演をいただくこととなっています。日頃の診療での悩みなどを解決してくれる栄養に関わるスタッフにとって興味深いお話が伺えるものと期待しております。
 今回の学術集会では44題の一般演題をご応募いただきました。興味深いご発表を沢山いただきましたが、会場が狭い事から参加する皆さまにご不便をおかけするかもしれません。開催スタッフ一同、心からのおもてなしを心がけたいと思っておりますので、お気づきの事がありましたら遠慮なくおっしゃっていただきたいと存じます。
 人口は少ない鳥取県ではありますが自然はとても豊かです。鳥取砂丘をはじめとして夏の日本海、美しい山々、そして、おいしい海産物や果物など、会期である8月は観光で来県されても退屈しない時期です。日が暮れるのも遅い時期ですので存分に鳥取を楽しんでいただきたいと思います。
 アクセスの悪い地ではありますが、一人でも多くの皆さまに鳥取の地においでいただき、大いにディスカッションし、お互いに栄養に関する知見を更に深めていただきたいと考えています。簡単ではございますが以上、学術集会開催のご挨拶とさせて頂きます。