第22回日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会

会長挨拶

第22回日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会
会長 森山 重治
(岡山赤十字病院副院長・呼吸器外科部長)

 この度,第22回日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会を岡山の地で開催させて頂くことになり,大変責任を感じるとともに光栄に存じます。
 私はこの学会の創始者のお一人である大畑正昭先生が日本大学会館で開催された第2回気胸学会から20年間毎年欠かすことなく参加させて頂いています。気胸という疾患は一般病院でも必ず診るポピュラーな疾患ですが,病態が多様で治療が難しい奥の深い疾患だと感じています。まだまだ分からないことだらけで,勉強すればするほど色々な疑問が湧いてきます。本学会でも本田哲史先生の御努力で2009年に気胸診療ガイドラインを発刊していますが,エビデンスが乏しいため踏み込んだ記述ができず,その後改訂もされていません。
 私は今回の総会のメインテーマを『気胸診療におけるエビデンスの確立を目指して』とし,サブテーマを『気胸学をもっと広く,もっと深く』とさせて頂きました。気胸・嚢胞性肺疾患を内科・外科・放射線科・病理の専門科が一堂に会して本気で議論している学会は本学会を於いて国内には存在せず,私は本学会こそが本邦における気胸学におけるエビデンスの発信元と信じて疑いません。また一方で,気胸という疾患はポピュラーな疾患であるからこそ,一般病院で診療に携わる内科・外科の先生方に気胸の最近の治療指針や知見について知識を広めて頂きたいと考えています。本学会の会員は中・四国,九州地区では少なく,我々の言う標準治療は普及していないと考えます。是非この機会に,近隣の先生方には本総会に参加して頂きたいと思います。
 今回の企画としてワークショップでは『特発性血気胸の取り扱いー緊急手術か準緊急手術かー』で特発性血気胸の取り扱いにおけるコンセンサスを確立したいと思います。パネルディスカッションとして『自然気胸の標準治療(保存,手術を含めて)』,『EWSの適応と手技を再度考える』を取り上げました。また,シンポジウムでは国内の気胸センター6施設にお願いし,私が本学会誌Vol.14 No.1 p51~56に原著論文として発表した『若年性続発性気胸』の病態と治療方針について議論してみたいと考えています。教育講演としては岡山大学臓器移植医療センター長の大藤剛宏先生に『嚢胞性肺疾患に対する肺移植の現状』について御講演頂く予定です。
 岡山での開催はEWSの開発者である故渡辺洋一先生が2011年に第15回総会を開催して7年ぶりになります。あの年は岡山では大変珍しく台風が直撃し,参加者は外を出歩くこともできず,ある意味大変充実した会になりましたが,今年は天候に恵まれて,皆さんが岡山の地を満喫して頂けるよう祈っています。多くの先生方の御参加をお願い致します。