第28回中国四国ペインクリニック学会

会長挨拶

第28回中国四国ペインクリニック学会の開催にあたって

第28回中国四国ペインクリニック学会
会長 田中 克哉
(徳島大学大学院医歯薬学研究部 麻酔・疼痛治療医学分野 教授)
 第28回中国四国ペインクリニック学会を、2018年5月12日(土)に徳島県医師会館で開催させていただくことになりました。また、今回も前日の5月11日(金)の夕方から第16回中国四国塾を開催いたします。開催場所は同じく徳島県医師会館です。中国四国塾では水谷痛みのクリニック 臼井 要介 先生に神経ブロックに必要な超音波解剖学についてのご講演と、島根大学麻酔科の齊藤 洋司 教授に新しいオピオイドについてのご講演を企画しております。皆様、少しだけ早く徳島にいらっしゃって、是非ご参加ください。この会は、非会員の先生方や医師以外の職種の方や学生さんも参加できますので、興味がある方はご参加ください。
 今回の中国四国ペインクリニック学会のテーマは、「痛み治療のエビデンスとマネージメント」とさせていただきました。痛み治療に関する治療薬は、ここ数年多くのものが使用可能となりました。また、超音波ガイド下神経ブロックはペインクリニックのみならず、手術麻酔においても大きく発展しています。また、認知行動療法のように精神科で用いられる手法も取り入れられるようになりました。慢性疼痛患者の画像診断についてもいろいろなことがわかってきているようです。このように、痛み治療に関する治療法やメカニズムの解明は急速に進歩しています。今回、それらのエビデンスについて考える機会をご提供できればと考えています。一方で、治療に難渋する患者さんもいまだに多くいて、それぞれの患者さんで治療法を試行錯誤しながら行うこともあると思います。エビデンスを知ったうえでマネージメントをどうするかを、皆さんと考えることができる学会になれることを期待しております。
 教育講演は、徳島大学整形外科の西良 浩一 教授に「Pain generatorに応じた腰痛管理 ~ブロック療法と内視鏡治療~」という内容でご講演いただきます。西良先生は脊椎外科、脊椎スポーツがご専門です。腰痛に苦しんでいる一般の患者さんやアスリートの患者さんの手術を数多くされており、日本での第一人者です。数多くの腰痛患者を診断、治療されていますので、私たちにとっても有意義なご講演をしていただけると期待しています。また、特別講演は滋賀医科大学ペインクリニック科の福井 聖 教授に画像診断による慢性疼痛の評価についてのご講演いただく予定になっています。痛みの評価が脳機能画像診断できるようになれば、痛み治療はさらに大きく発展するし、慢性疼痛の作用機序解明も進展するでしょう。
 これまで、私たち麻酔科医は増大する手術に対応するため手術麻酔や集中治療の領域に多く人手を割いてきたと思います。そのため、ペインクリニック領域に進む麻酔科医は少なく、若い人を育てることが困難であったと感じています。しかし、地方では人口減少が急速に進行してきて、だんだんと手術件数は減少してくる時期がいずれ訪れるでしょう。これは、ペインクリニックの領域に進む麻酔科医が増えるきっかけにもなるでしょう。若い麻酔科医の先生、ほとんど手術の麻酔しかしてこなかった先生もぜひペインクリニックに興味を持ってもらい、参加して頂ければ幸いです。
 徳島といえば、鳴門のうずしお、阿波踊りを県外の皆様は思い浮かべると思いますが、徳島市に暮らしていると大小多数の川とシンボルの眉山が織りなす四季折々の景色を見ると心が落ち着きます。徳島で勉強をしつつ、眉山をのんびりながめて、気分をリフレッシュしてもらって有意義な時間を過ごされることを期待しております。
 徳島で皆様にお会いできることを楽しみにしてお待ちしております。