このたびの東日本大震災にて、被災された皆様に心からお見舞い申し上げますと共に、犠牲となられた人々に哀悼の意を表します。
第81回日本寄生虫学会大会を平成24年3月23日(金)、24日(土)の両日、兵庫医科大学(兵庫県西宮市)で開催いたします。兵庫医科大学も平成7年の阪神・淡路大震災で大変な被害を被りました。震災直後に日本寄生虫学会から、お見舞金をいただいたことを今も鮮明に記憶いたしております。私達も「頑張ろうKOBE」を合い言葉に、一丸となって頑張りました。被災経験者の一人としまして、被災地の1日も早い復旧と復興を願うばかりです。またこの様な歴史を持つ本学で、まさにこの時期に寄生虫学会を開催させていただけることを、大変意義深く思っております。
本学のある西宮市は、人口約50万人の中都市で、古くから酒造りの街、西宮恵比寿(エビス)の街として有名です。春から秋に掛けては、甲子園球場で開催される高校野球や阪神タイガースの試合で賑わいます。また、20〜30分で大阪と神戸に行くことが出来、宝塚ファンの方は30分以内で宝塚大劇場に行けます。温泉ファンの方は、有馬温泉が近くにあります。
さて、学会紹介ですが、二人の世界的な研究者に特別講演をお願いしました。『従来の自然免疫の概念を覆すとともに、自然免疫の真の姿を明らかにされた』大阪大学の審良静男教授と、『寄生虫感染宿主応答とアレルギーの研究の世界的権威者』シンシナテイ大学のFred D. Finkelman教授です。審良静男先生の卓越した研究に対し、今回ノーベル医学生理学賞が何故授与されなかったのか全く納得できませんが、本学会で改めて先生の素晴らしい研究成果をお聴きしたいと思います。また、本学会では4つのシンポジウムを企画しております。既に二つのシンポジウムのテーマは決定済みです。一つは『寄生虫感染と宿主応答』です。本シンポジウムに『好塩基球の新しい機能を発見された』東京医科歯科大学の烏山一教授をお招きして、好塩基球の寄生虫排除作用に関する最近の研究成果をお話し頂きます。先生のご講演は第三の特別講演とお考えいただければと思います。最近素晴らしい研究成果をあげられた、大阪大学の山本雅裕先生にもご講演いただきます。二つ目は、『ワクチンとアジュバント』です。やはり、若手で最近素晴らしい成果をあげられた産業医科大学の黒田悦史先生にご講演いただきます。あと二つのシンポジウムのテーマは会員から公募しますので、どうか奮って御応募ください。
特別講演は、概念の構築者にその成果をまとめていただくもので、ある意味研究者の便宜を図るものです。また、シンポジウムは、取り上げたテーマの重要性を、学会員の先生方にご共有頂こうという強い希望からで、学会の活性化を願ったものです。一方、大会の使命でもっとも重要なことは、学会員自らによる研究成果の発表と、それに呼応するフロアーからの討論という、普遍的な発表スタイルを用意することです。この使命を果たすためにも、本学会では十分な発表時間をとりたいと思っております。年齢の壁、専門性の壁を越えた、研究者間の激論を期待いたしております。最後に、懇親会では旧交を深めたり、共同研究の種を播かれたり、あるいは就職活動をされたり、大いにこの場をご活用頂ければと思います。
平成23年10月吉日
大会長 中西 憲司
(兵庫医科大学 免疫学•医動物学講座教授)
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