第47回日本東洋医学会中四国支部総会

ご挨拶

第47回日本東洋医学会中四国支部総会
会長 小林 祥泰
耕雲堂 小林病院 理事長

 今年の中四国支部総会島根大会では「東洋と西洋のコラボ医学」をテーマに掲げさせて頂きました。
 東洋医学は日本では保険医療に採用され、西洋医学と併用可能なため広く普及しています。近年は東洋医学に不足していた科学的な検証もかなり進み、世界保健機関(WHO)における1989年以来となる国際疾病分類の2018年改訂(ICD-11)に向け、日本東洋医学会の努力により西洋医学情報と整合性の取れた伝統医学(日中韓を中心とした東アジア伝統医学分類(ICTM EA))の国際分類が盛り込まれる予定です。
 東洋医学は優れた面を多く持っていますが、東洋医学だけに拘らず、西洋医学の優れた診断技術を活用し、また近年の強力なバイオ医薬品などの効果を補完することによりさらに「身心一如」の治療に活かすことが出来ます。
 今回の特別講演の織部和宏先生は「漢方的にみると西洋薬にも証がある」ことを強調され、西洋医学の領域に漢方医学的概念、方法論を導入して素晴らしい成果を挙げておられる、まさに「東洋と西洋のコラボ医学」を実践されている先生です。
 そして、ランチョンセミナーをお願いしている磯濱洋一郎先生は基礎薬理学の立場から漢方を科学されており、漢方の利水作用とアクアポリンに関する研究は大変興味深いものです。
 水と言えば、水の都松江は国宝松江城からの宍道湖遠望、水をテーマとする島根県立美術館からの夕陽は必見の価値がある素晴らしいものです。
 さらに大国主神と少彦名神が開いたとされる神湯の玉造温泉は出雲国風土記でも老若男女が集って歌垣を楽しんだ場所とされています。玉造はその名のごとく近くの花仙山のメノウを材料にした勾玉をはじめとする玉造工房の発祥の地で玉作湯神社がその由緒を語っています。
 大国主神と少彦名神名は国造りの神であると共に医薬の神であったことが記紀に記されています。医薬発祥の地を巡って伝統医学の歴史に触れて頂ければ幸いです。多くの皆様に古代出雲国の中心であった意宇郡の松江市にお出かけ頂きますよう心よりお待ちしております。