ご挨拶


 日本看護研究学会中国・四国地方会は来年3月に30周年を迎えます。その記念すべき年の学術集会を岡山で開催させていただくことは大変光栄でありますとともに,身が引き締まる心地がいたします。第30回学術集会で実行委員長を仰せつかった私どもは,実は去る平成10年(1998年)3月に第11回学術集会を担当しておりまして,第30回は2度目になります。当時を想い,また今日までの変遷を振り返りますと,我が国の看護学研究の発展の縮図を見るようで,感慨もひとしおであります。他の学問分野から看護学の門を叩いた不慣れな小職をいち早く招き入れ,育ててくださったのは他ならぬ日本看護研究学会であり,この地方会であったからです。

 近年,看護学教育の大学化が急速に進む中で,看護における研究も大きな進歩を遂げつつあります。その証拠に,我が国の看護学領域の年間の原著論文数は,過去20年余の間に数百本から数千本に増えました。これは看護学研究者の数の増加だけでなく,彼らの意識の変化を反映しているといえるでしょう。既成の学問と肩を並べるまでになるにはまだ道は遠いですが,ライフワークを持つ看護学研究者の数が確実に増えていることが推察されるのです。

 今回,私どもが学術集会のテーマに掲げた「看護学研究に於けるグローバリゼーション」は,看護学が既成の学問により近づくためのスローガンと捉えていただければ幸甚です。看護学という実践科学に於いて言語が壁となるべきではないこと,同時に時代が求める看護実践に職種間の関門があるべきではないことは,看護と看護学の発展を願う全ての看護者が承知していることでしょう。私どもは皆様とともに第30回地方会を,そうした課題に向き合う場としたいと思います。多数の方のご参加をこころからお待ちしています。どうか会員・非会員を問わず看護に関心をお持ちの皆様,岡山の地にご参集くださいますようお願いいたします。

中国・四国地方会第30回学術集会
実行委員長  深井 喜代子
(岡山大学大学院保健学研究科)