第58回日本消化器がん検診学会総会

会長挨拶

第58回日本消化器がん検診学会総会
会長 鎌田 智有
川崎医科大学総合医療センター健康管理学 教授

 このたび、伝統ある日本消化器がん検診学会の第58回総会会長を拝命いたしました。  本総会は2019年6月7日(金)・8日(土)の2日間、「消化器がん検診の変わらぬ道~がんを学び、克服を目指す」をメインテーマとし、岡山コンベンションセンターにて開催させて頂きます。この機会を頂戴いたしましたことは、大変身に余る光栄と存じますとともに、本学会に加えて社会への医学貢献をいかに果たしていくかを考えますと大きな責任をひしひしと感じております。
 消化器がん検診はこれまでに偉大な先人の先生方が築きあげられてきた、今まさにがん検診に携わっている先生方の、そしてこれから将来学んで行こうと考えられている先生方の、これらはすべて思いの変わらぬ一つの、すなわちがんを学び、そしてがんを克服したいという思いでつながっています。このような思いをこめてメインテーマを掲げ、第58回総会を最後まで作り上げていきたいと考えております。
 さて、消化器がん検診の近年の動向ですが、胃X線検診は受診率の低迷を認めておりますが、本学会から読影判定区分(カテゴリー分類)が新たに策定され、精度管理の向上が期待されています。今後は画質および読影評価などを今一度取り組んでいく必要があります。対策型胃内視鏡検診は全国的に導入され始め、精度管理はもとより、さらに内視鏡検診を普及させていくための方策や「胃炎の京都分類」などの内視鏡による胃炎評価をどう取り入れていくかが今後の課題です。胃がんリスク層別化検診では血清抗体における陰性高値例の取り扱いが議論を深めていますし、普及しつつあるラテックス免疫凝集比濁法における診断精度についても注目されています。その他、大腸内視鏡検診については今後さらに期待が高まっておりますし、大腸CT検査は精密検査手法としてのエビデンスが構築されつつあり、検査の標準化や読影トレーニングなどが議論されています。腹部超音波検診においては検診判定マニュアルがすでに活用され、その有用性と課題が議論されています。このように消化器がん検診を取り巻く現況は一つの転換期を迎えていると言えます。
 本総会を通じて、今一度消化器がんを学び、一人でも多くの国民がさらに利用しやすい消化器がん検診体制を構築し、科学的根拠に基づくがんの早期発見および早期治療による消化器がんの克服を目指すことができればと思います。会員の先生方にとりまして実りある充実した学会となりますよう微力ながら努めていきたい所存でございます。多くの先生方や技師の方々のご参加をお待ちしております。
 岡山の代表的観光地といえば日本三名園の一つ「後楽園」をはじめ、レトロな街並みがおしゃれな「倉敷美観地区」、メディアでも話題の天空の城「備中松山城」等、伝統とモダンが入り混じったスポットが豊富です。また、瀬戸内海の美味しい海の幸や地酒にも定評があります。岡山といえば昔話「桃太郎」ゆかりの地です。是非とも学会の後には岡山の歴史と文化、そしてグルメ等に触れ楽しんで頂ければ幸いです。